Q 横断歩道は、いつからあるの?

POINT

  • 紀元前に栄えたポンペイ遺跡の馬車道に、横断歩道の原型がみられる。
  • 日本では大正時代に、市電(路面電車)を横切るために設置された。
  • 国際表示化で側線が省かれ、スリップ防止や設置時間短縮に効果がある

Answer

日本の横断歩道は大正時代からあった?
日本の横断歩道は大正時代からあった?

横断歩道の歴史は古く、その痕跡は2000年以上前に栄えたイタリアのポンペイの遺跡にもあります。石を敷き詰めた道路の中央を馬車が通り、歩行者はその両側にある一段高くなった歩道を利用していました。道路は雨水を流す排水路の役割を持ち、冠水したときに歩行者が道路を横断するための飛び石を設けました。これが横断歩道の原型といわれています。

日本で最初の横断歩道は、1920年(大正9)に東京で設置されました。ただし、これは市電(路面電車)の線路を横切るためのもので、電車路線横断線と呼ばれていました。

現在設置されているような側柱式の信号機は、1940年(昭和15)12月に国産第1号として京都市に設置された後、全国に普及しました。その10年後頃には、すでに学童横断用の押ボタン式自動信号機や系統式の交通整理信号機の整備が開始されています。

昭和30年代から40年代には、急成長する自動車交通の一方で交通事故が増加し、とくに子どもが犠牲になった痛ましい事故が続出します。そこで、1959年(昭和34)から、小学校の通学路上に立ち、児童たちの安全を守る学童擁護員制(愛称/緑のおばさん)が始まりました。

横断歩道の表示が法律で決まったのは1960年(昭和35)で、1965年(昭和40)から側線(縦線)付きの梯子型が使われるようになります。交通戦争と称された深刻な状況が物語るように、同時期には「横断の際、手を上げて合図する運動」も推進され、ガードレール、道路標識、信号機などが急速に整備されました。視覚障害者用の音響式信号機は1955年(昭和30)に東京都杉並区に設置されたのが最初で、その後はバリアフリー対応型信号機のひとつとして全国に広がっています。

1985年(昭和60)から2年間をかけて国際化を目的にした調査が進み、1992年(平成4)から現行の国際的横断歩道(側線を省いたゼブラ型)が採用されました。側線を省いたことで、横断歩道の塗料付近に雨水が溜まりにくくなり、また運転者からの視認性向上や設置時間の短縮などにもつながりました。

横断歩道は歩行者を守るために改良を加えながら、その役割を果たしています。

2017年01月現在

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