Q 錯覚で起こる運転中の危険な一瞬とは?

POINT

  • 目から入る情報が優先され、勾配が逆転する錯覚が起こる道路がある。
  • 山間部の連続するカーブで体を傾けた運転で、水平感覚が狂う可能性。
  • 人は広く見える方へ寄る性質があり、カーブの内側近くを走ることがある。

Answer

上り坂なのに自然に速度が上がる
上り坂なのに自然に速度が上がる

上り坂を走っているつもりでアクセルペダルを踏み込んでいると、急に速度が上がることや、下り坂だと思って走行していたら速度が下がってしまうことがあります。これらは主に、目の錯覚によって引き起こされます。
それまで走っていた上り坂の先に、これまでより緩やかな上り坂が続く場合、実際には路面の角度が違うだけで、上り坂が続いているにもかかわらず、緩やかな上り坂に差しかかった後に目の錯覚が起こり、その先が緩い下り坂に見えることがあります。体の傾き加減で勾配が分かりそうですが、人間は目から入る情報が優先されて状況を判断するので、錯覚に気付かないことがあります。勾配が逆転する錯覚に陥りやすい場所では、慎重に運転しましょう。

危険なものほど目が離せない
危険なものほど目が離せない

「目が釘付け」になるのは、魅力的なものだけではありません。自転車に乗っているときに急な下り坂を走行していて速度がコントロールできなくなり、木や壁にぶつかりそうになった経験があるかもしれません。そのとき、接近する木や壁を「危ない」と意識してからぶつかる直前まで、その対象を見つめているケースが多いようです。人間の視覚は意識と深く結び付いていて、興味を引かれるものや危険を感じるものが目に入ると、それに集中してしまう傾向があります。この料理はすごくおいしそうだ、あの犬はこわそう、すぐ先が通行止めなど、良くも悪くも強く意識が向く対象には視線が集中してしまいます。これを「視覚吸引作用」といいます。
クルマを運転しているときも、同様の視覚吸引作用が起こることがあります。斜め前方の大きなトラックが車線変更をしてくると、トラックの点滅するウインカーから目が離せなくなり、無意識にトラックへ近づいてしまうことがあります。ウインカーの他にもナンバープレートや車体に張ってあるステッカーの場合もあります。一つのものに集中するあまり、状況判断ができなくなるのです。視覚吸引作用の対策は、凝視している対象からいち早く視線をはずすことですが、無意識のうちに凝視している場合がありますので、できるだけ周囲に視線を配るように心がけましょう。
凝視してしまう対象は、車内にもあります。ダッシュボードの上から落ちそうな荷物など運転の妨げになるようなものは、ドライブ前に片づけておきましょう。

道路が傾いて見える
道路が傾いて見える

カーブでは、遠心力によってクルマが外側に傾きます。この傾きに合わせて、車体の傾きとは反対方向の内側へ体を傾けて運転してしまうことがあります。これは遠心力とクルマが外側にふくらむことへの不安から反射的に体を傾けてしまうのが原因で、初心者ドライバーに多いようです。運転中に体を傾けていると「水平(平衡)感覚の狂い」が生じ、ハンドル操作に悪影響を及ぼす可能性があります。
例えば、山間部の連続するカーブを抜けた先に陸橋がある場合、カーブを走行するたびに体を傾けながら運転していると、いつの間にか正しい水平感覚が失われ、陸橋に差し掛かったときに陸橋が傾いて見えることがあります。異変に気付いて視界を元に戻そうとすると、走っている道路が傾いているように感じることもあります。また、ベテランのドライバーも油断できません。断崖沿いの道路を走るときなど、道路下に落ちる恐怖心から断崖の反対側へ体を傾けてしまいがちです。体を大きく左右に傾ける運転は、思わぬ危険を招くこともありますので注意しましょう。

カーブの内側に寄ってしまう
カーブの内側に寄ってしまう

クルマを運転していると自然にカーブの内側へ寄ってしまうことがあります。人間の意識と視覚は強く結びついています。ドライバーからカーブを見ると、左カーブでは左側車線が広く、右カーブでは右側車線が広く見えます。人間は広く見えるほうへ寄っていく性質があり、そのためカーブでは内側近くを走ってしまうことがあります。これを「曲方指向」といいます。
山間部など連続するS字カーブで内側に寄りすぎると、次のカーブで切り返しが大きくなり、車体がふらつくことがあります。こういった状況を回避するには、目の前のカーブに意識を集中しすぎず、気持ちに余裕をもって運転することが大切です。

2015年07月現在

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