Q バイクのASV(先進安全自動車)技術には、どんなものがありますか?

POINT

  • バイクはクルマの後を追う形でASVが導入。
  • 現在は二輪特性に合わせた機能が普及。
  • ACCや死角検知が搭載される日も近づいている。

Answer

バイクのASVの現状とは

「先進安全自動車(ASV)」とは、ドライバーの安全運転を支援する先進的なシステムを搭載した自動車のことです。四輪においては将来の自動運転化に向けて日進月歩でその技術は進化しています。現在、四輪で実現しているASVの技術は、「衝突被害軽減ブレーキ」や「レーンキープアシスト」、車間距離を一定に保ちながら、自動で速度制御を行う「ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)」などがあります。
一方、二輪はというと、クルマに比べて車体が小さく、装置を積載するスペースが限られることや、車体を傾けて曲がるという運転特性ゆえにASV技術の導入が遅れていましたが、近年の電子制御技術の向上により二輪のASV化もようやく現実的なものになってきました。
まず導入されたのは「ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)」です。90年代に海外ブランドが、バイク用ABSを開発・生産。その後、国産ブランドや小排気量モデルへと普及していきました。そして、2018年10月1日から二輪自動車(排気量125cc超 ※エンデューロ二輪自動車及びトライアル二輪自動車を除く)に装備が義務化されました。同時に、原付二種=第二種原動機付自転車(排気量50cc超~125cc以下)については、ABSかCBS(前後輪連動ブレーキシステム。前後輪のブレーキを連動させることで、一方のブレーキだけを操作した場合などでも、前後輪に適切な制動力が得られるブレーキ操作の補助システム)の装備が義務化されています(いずれも新型車の場合)。
次に導入されたのは「トラクション・コントロール・システム」です。これは発進時や加速時における後輪スリップを防ぐもので、タイヤが空転を始めた瞬間、自動的に出力をコントロールして路面とのグリップを回復させる仕組みです。例えば、雨天時の路面など滑りやすい路面で特に有効な技術です。トラクション・コントロール・システムも高出力の大型バイクから導入が進み、装備の義務化はされていませんが、現在では多くの新型モデルに採用されています。

コーナリングにも対応する最新ASV
コーナリングにも対応する最新ASV

そのほか、実用化されているバイクのASV技術の代表例としては「コーナリングABS」や「コーナリング・トラクション・コントロール」、「ライディング・モード」などが挙げられます。
「コーナリングABS」は従来直線でしか有効でなかったABSの進化版で、バイクを傾けて旋回している最中に強くブレーキをかけてもロックすることなく安全に減速できるシステムです。
同じく「コーナリング・トラクション・コントロール」もセンサーなどの技術を駆使しバンク角や速度などのさまざまな情報を計測・数値化することによって、旋回中の後輪のスリップを抑えることで車体の安定を保つ仕組みへと進化させています。
また、「ライディング・モード」は路面状況やライダーの好みにより、出力特性やABS、トラクション・コントロール・システムのレベルを最適化できるものです。たとえば雨天用の「レイン」モードでは、出力を抑えてABSとトラクション・コントロール・システムの介入度(効き具合)を高めることでウェット路面でもスリップしにくくするなど、安全運転をトータルに支援できるレベルに進化しています。

今後バイクのASVはどうなるのか?
今後バイクのASVはどうなるのか?

最近では二輪向けASV技術の研究開発が加速しており、「ACC」や「衝突予知警報」、「死角検知」など四輪のASV技術を応用した新たなシステムも実用段階に入ろうとしています。
さらにその先には、二輪と四輪の車車間通信や事故発生時の「自動緊急通報システム」など、バイクと周辺環境とのネットワーク接続により安全性を高めるシステムも研究・開発が進んでいます。

2019年10月現在

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